会計の役割は情報利用者の意思決定に有用な情報を提供することだけではない。他人の財産や資金の管理・運用を委託された者が、自らの職務を誠実に果たしたことを会計報告を通じて証明する役割もある。これを会計責任(Accountability)という。会計の本質的役割はこの会計責任の遂行にある。すなわち他人(委託者)の財産や資金の管理・運用を任された者(受託者)は、誠実に管理・運用をしなければならない義務を負う。受託者は自らの職務を忠実に果たしたことを示すために、管理・運用活動について帳簿に記録し、その帳簿にもとづいて報告書を作成し、委託者に報告する。委託者が、その報告内容を承認することによって受託者の責任が果たされたことになる。
委託者が報告内容を承認するかどうかを決定する以前に、報告書は正確でなければならない。報告書が正確であるためには、管理・運用活動の記録は証拠にもとづいていなければならない。金銭の出入りをともなう活動であれば、領収書等の文書がその証拠となる。
大部分の企業経営者は、株主や出資者から資金の管理・運用を委託された受託者である。上記の会計責任の関係は、企業にもそのままあてはまる。
1. あなたがゼミナールのコンパの幹事であったする。つまりゼミナリステンから会費という資金の管理と運用を任された受託者である。そのとき、あなたは何をしなければならないのか。
2. 株式会社における、上記の会計責任の関係を考えてみよう。